地球はプレイン・ヨーグルト

クロノス・ジョウンターの伝説』から想像していた作風だけでなく、筒井康隆的なスラップスティックも書いている事に驚いた。この短編集に限ればそちらの方が多い。
名作の誉れ高い『美亜へ贈る真珠』、一途故に物悲しい『詩帆が去る夏』の切ない詩的な作品も良いが、僕はダメ男が自分の道を見いだす様をウェルズの宇宙戦争の舞台を拝借して描いた『清太郎出初式』が面白かった。