戦国自衛隊1549

陸自全面協力と言うことでホンモノの90式戦車やAH-1が暴れまくってくれるんだろうと期待しましたが…
全然活躍しませんでした(^^;まぁ120ミリ一発幾らかかるやらわかりませんから、仕方ないか。
その90式もカール・グスタフの一撃でボカーン!あっけないw
マニアックな所はさておき、肝心のお話の方がよくわからなかったのはいかがなものか…(僕の思考力がまだ回復していない所為かもしれないけれど)
ローレライ』と原作者が同じというのを如実に感じましたよ。各キャラクター達の描写は「はい、設定説明です」って感じだし、織田信長の行動原理と思想にはまた「ガンダム臭」が。
ストーリーは、中盤で信長と主人公達を会わせその信条を語らせる必要がある為に、捕まって逃げ出してまた攻める、と行ったり来たりになる。ゴチャゴチャしてしまい流れが滞るので、ちょっと辛い。
兵器vs騎馬隊のようなバトルは無いし、せっかく実物の兵器なのにスナップ写真みたいな画でしか撮ってないし…
CG使うなら騎馬隊増やして戦闘させて欲しかったな。城のセット内だけでチャンバラドンパチしてるだけで、ものすごく"狭い"世界に見える。
ここまで書いて思ったけど、この人の原作は換骨奪胎した脚色をしないと映画としては面白くならないんじゃないだろうか。やたらと設定ばかりに腐心して「人間ドラマ」が弱い気がする。登場人物達の葛藤が、机上で設定されたプログラムを実行しているだけのような印象なんですよね。ドラマってのはその設定を感情の中に織り込んで融け込ませて、そこから発露する"熱さ"で魅せるものだと思うんですよ。それが感じられないんですよね。(うーん、原作を読んでみるべきなんだろうな…)

こうなるともうひとつの『亡国のイージス』はどうなるのだろう…監督が阪本順治というのがかなり期待大なのだけれども。
ともかく、映画としてはオリジナルの『戦国自衛隊』の方が面白いと思う。(ただあれにはタイムスリップしたのが信長の存在しない世界で、自衛隊が信長の役割を果たすと言うSF的に大事な部分が言及されていないのだけれど)
 
あ、それから、トレッキー的に思わず吹き出した所が。主人公は誰も破れなかった包囲作戦のシミュレーションをただ一人だけ突破したと言う設定なのだが、その方法が「プログラム変更(爆)」!
思わず「カークかよ!」と心の中でツッコミ入れました(w