フライトプラン

それなりに楽しめましたが、ツッコミ所満載ですw
で、どこにツッコミ入れても激しくネタバレになってしまうww

シナリオを作っていく段階で、ご都合主義的展開にならざるを得ない場面が出来てしまう時があったりします。そんな場合に考えるのが、"最低限の言い訳"と言う奴です。例えば、主人公Aが最大のピンチの時に事件のことを全く知らない人物Bが助けに来て一気に形勢逆転する形の時、事前にAが歩いているシーンの隅にBの姿を見せておく。「あの時にBは何かを感じていた」と言い訳する為です。
フライトプラン』は予期せぬ展開で観客を驚かせるストーリーなのですが、シークエンスの殆どがその"最低限の言い訳"で繋ぎ合わされているのです。必然的にツッコミ所満載となる訳ですね。

この映画の最大の謎は「娘を拉致した事を誰も気がつかなかった」事なのですが、その理由が「夜間飛行中の旅客機は客室の照明を落とすので薄暗い。主人公と娘は客室後部の空席で他の乗客達から離れて眠り込んでいる」と言う状況だったから。それで「成立した」と許せる人なら、後はジョディ・フォスターの熱演に身を任せればこの映画を充分楽しめます。すべてはこの虚構内のサスペンスを成立させる為だけに用意されたトリックなのですから。
そして、見終わった後に誰もがこう思うでしょう。「アラブ人に謝れ!」