SAYURI

渡辺謙を観に劇場へ。
ハワイのホテルで食った和朝食みたいな、なんだか不思議な、間違ってないのに正解じゃない日本。
全員日本人の筈なのにみんな英語で話す。そのくせに端々で「ありがとう」とか「おはようございます」とかたどたどしい日本語が挟まる。
そこは日本と言うより「ゲイシャワールド」と言う架空の町なのだろう。
雑多に人がひしめき行き交う中に三味線の旋律、雨と陰鬱な雰囲気の映像に、僕は『ブレードランナー』を思い出した。『ブラックレイン』の大阪の町にも共通の印象がある。つまりそれは、海の向こうの人間が見ている共通の日本なのだろう。

チャン・ツィーの着物の着方が変で気になった。
終盤にすっぴんでモンペ姿になってる時の方が日本人に見えたよ。