まだまだあぶない刑事

TVスペシャルなら、まぁ可もなく不可もなくと言った所でお茶を濁せるのだが、金を払って観る映画としては、辛い。刑事アクション"映画"の売りは正にそのアクションがいかに派手で金のかかったものであるかどうかだ。TVの枠では予算等の都合で出来ないものを見せてくれ。あいもかわらず人のいない工場とか倉庫とかでせせこましく撃ち合っていてはダメでしょう。せめてアクションシーンを横浜の街のド真ん中で繰り広げるとか、劇用車のマゼラーティをスクラップにする位の"大盤振る舞い"がなければ、TVドラマのグレードにしか見えないのだ。
館ひろし柴田恭兵も、昔と変わりない。だが、時は残酷なものだ。当人達の加齢と、時代の加齢が、「あぶ刑事」そのものを現在には置き場のないものにしてしまっていた。
これは、かつて「あぶ刑事」を作っていた者とそれを観ていた者達の為の同窓会である。